【ランクバトルダブルS13最終29位】龍テラチョッキフロル+お祈りラッシャ
本記事をご覧くださりありがとうございます。Onionと申します。
ランクバトルS13において最終29位を記録することができたので、使用した構築を紹介したいと思います。
並びは↓です。
前提として、この構築は自身がS11で使用した構築のアレンジとなっているため、どのような変更を加えたかに焦点を当てた説明をする箇所が数多く存在します。
アレンジ元についてはリバティノート様に寄稿していますので、必要に応じて読んでくださればと思います。
今期の結果も寄稿が可能な順位ではありますが、構築の中身が代わり映えしないこと、そもそも地割れラッシャで寄稿するのは気が引けることから今回は個人ブログでの投稿となります。
それでは構築を紹介します!
構築経緯
今期はもともと化身ランドロスを使いたいと思っていたため下のような並びを12/20ごろまで使用していた。
この4匹は攻めの相性補完に優れてはいたが、パオ・ラオス・ゴリラの先制技に縛られやすいのがどうしても辛く、またバレルを意識してサフゴを、カイナを意識してランドを採用していたにもかかわらず、カイナバレルを軸としたスタンが数を減らしていると感じたため、使用を断念した。一方で、カイナバレルの減少は毒寿司にとっては追い風であったため、自分の練度や理解度を含めて最も勝てる可能性が高いと判断し、今期用にアレンジしたうえで使用することを決めた。
アレンジ元の変わらない部分に関しては簡潔に。
後発に置くSブーストこごかぜカミ+襷悪ラオスの並びの対応範囲が広く強力だと感じたためこの2匹からスタート。
この2匹の弱点は相手のS操作(追い風やトリルなど)で上から動かれること、絶妙に火力が足りなくなりがちなこと(特にカミ)なので、S操作に対する欠伸での流し、毒ダメージや祟り目で火力補助をすることでこれらを補えるフロルラッシャを先発として採用した。
残り2枠にはまず、対イエアルマ性能、スカーフ高火力範囲技によるスイープ性能、草や鋼に対する打点を持てる点からイーユイを採用。
もともとはラストに鉢巻ノマテラカイリューを採用していたが、神速以外の技が貧弱かつ貧弱な技でこだわるのが弱く、ゴリラ・ラオス・オーガポンに対しては上の5匹で戦えるため変更とし、見た目上胞子や水技の一貫を切ることができ、相手の先発カミイーユイに強く出られる水オーガポンを採用した。
これにて並びが完成。
他の変更点は個別解説で詳しく述べるが、すべて以下に列挙しておく。(時系列順)
- ラオスのAS252振りの余った努力値4をBからHへ移動。
- フロルのエナボをキラースピンに変更。
- ラッシャのヘビボンを地割れに変更。
- ラッシャのテラスタイプを鋼から毒に変更。
- フロルの努力値をBからSへ8だけ移動。
- ラッシャの特性を鈍感から天然に変更。
個別解説
ハバタクカミ
特性:こだいかっせい
性格:おくびょう
持ち物:ブーストエナジー
テラス:フェアリー
実数値:141(84)-×(-)-93(140)-169(108)-156(4)-194(172+)
技:マジカルシャイン / たたりめ / こごえるかぜ / まもる
HB:陽気パオの災いつららおとしを確定耐え
C:余り
S:Sブーストカミミラーで上をとりたいのでできるだけ高く
前期と全く同じ構成のため書く内容はあまり変化なし。
基本的には後発においてスイープともう1匹の後発のサポートを担うが、確実に上をとれる相手なら先発に置いても非常に強い。
重めな化身ランドロスが増えたため、氷打点という意味でも凍える風は必須だが、2倍こごかぜより等倍のシャインのほうがダメージが出ることには注意。(1敗)
意地つらら耐えまで振るのが理想ではあるが、ここまでSを伸ばすことで追い風下の水ラオスやトルネを抜けることも多いため諦めた。
フェアリー技はダメージ効率の良い全体技のシャインを選択。毒ダメを稼げばムンフォでなくても事足りる場合が多く、むしろ基本選出に全体技があることのメリットのほうが大きかった。
テラスタイプは草との選択だったが、特にラオスを意識してフェアリーを選択。相手の初手ラオスに対して水ならフロルにテラスを切り、悪なら切らないという選択をしていたため、草にしたところで結局カミにテラスを切ることは少なく、悪ラオスに対して切ることで不意打ちを打たれても体力を残すことができる。
イーユイ
特性:わざわいのたま
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりスカーフ
テラス:ゴースト
実数値:151(164)-×(-)-111(84)-187(116+)-141(4)-138(140)
技:ねっぷう / あくのはどう / オーバーヒート / バークアウト
HB:特化カイリューの鉢巻ノマテラ神速を確定耐え(目安)
C:11n、できるだけ高く
HD:特殊耐久もある程度ほしいのでHをなるべく高く
S:スカーフ込みで最速ツツミ抜き
こちらも前期と全く同じ構成だが、Bは確定耐えのラインがもう少し下なのでSに回してもよいと思う。
先発はバークアウトを押したい相手にするのがほとんどで、基本的には裏において熱風でお掃除するのが役割。当ててほしい場面でちゃんと熱風を当ててくれた神ポケモン。
テラスタイプは猫だましや格闘技を意識してゴーストとしたが、上位勢は皆ゴテラをケアした技選択をしてくるので、炎テラで火力を伸ばすか草テラで水ラオスに強くするのも選択肢になる。
またオバヒを打つ機会がほとんどなかったので、水ラオス意識でサイキネを採用するのも一考の余地あり。
ヘイラッシャ
特性:てんねん
性格:のんき
持ち物:たべのこし
テラス:どく
実数値:257(252)-120-154(36+)-×-113(220)-48(-) (S個体値28, 29)
技:ウェーブタックル / じわれ / あくび / まもる
H:252振り、残飯と相性の良い16n+1
HB:11n、A187ゴリラのGFウドハンを確定耐え
HD:余り、特殊攻撃だろうととにかく耐えてほしいので高く
S:最遅カイナ、最遅ガチグマ(原種とアカツキ両方)
調整については変更しておらず、タイプ強化アイテム持ちではない(基本チョッキ)ゴリラがAを特化まで振ることは少ないと考え、耐えればチョッキ、耐えなければ強化アイテムと判断して立ち回っていた。
まずヘビボン→地割れの変更について、ヘビボンの役割対象がカミしかいない割にウェブタでも事足りることが多かったため、それまでの形では勝てなかった壁構築に対する対策として採用した。実際多くの壁構築に対しては後述の天然と合わせてラッシャで1on1に持ち込むことで地割れで破壊することができ、水ラオスやシャリタツ、ヘイラッシャといった水タイプへの実質的な最大打点になる点も優秀だった。また、ウェブタと違って反動がなくHPを保てるため、カイナとのラス1勝負に強くなるというメリットもあった。当然試行回数にそぐわない命中率で運勝ちを決めることもあったが、技スペースを割いて採用している以上打つべき時に打たないのは最善の選択を意図的に避けているという意味で舐めプだと考えているため、打たないと勝てない状況か、他にとるべき選択がないかを判断した上で天に祈っていた。
地割れがお祈り要素として目立ってしまうが、その点に関してはむしろ最速起きを引かれないことを祈る場面のほうが断然多く、ケアできるのが理想ではあるもののどうしようもないときは引かれない前提で立ち回っていた。
テラスタイプについては、ヘビボンを切ったことでテラス込みでカミを落とせるというメリットがなくなったこと、炎や格闘弱点が辛い場面が多々あったことから、鋼と同じくフェアリーと草に耐性を持てる毒に変更した。弱点の少なさと突かれにくさにより、高い耐久とあくびを合わせて自身が詰め筋となり、地割れの試行回数を稼げるのが強かった。
またシーズン終了1週間前頃から壁構築に対する安定化や剣舞ドドゲザン等への対策として特性を天然に変更した。S操作に対する流しという意味ではトルネに挑発を打たれるとお話にならないため鈍感が望ましく、相手依存というある意味1つのお祈り要素だが、上位のトルネ使いは皆鈍感をケアして木枯らしでダメージを稼ぐ立ち回りしかしてこなかったため、本当に1回も挑発を打たれなかった(なぜかカミには1回だけ打たれた)。バクアでCを下げても意味がないというデメリットもあるにはあるが、プラスに働く場面のほうが圧倒的に多く、変更して正解だった。でもオープンシートなら絶対に鈍感。
お祈り要素の塊のようなポケモンだが、最速起きさえ切れるのであればあまりに強いポケモンだと感じた。最終盤は確実に運が良かった。圧倒的MVP。
悪ウーラオス
特性:ふかしのこぶし
性格:いじっぱり
持ち物:きあいのタスキ
テラス:あく
実数値:176(4)-200(252+)-120-×(-)-80-149(252)
技:あんこくきょうだ / インファイト / ふいうち / みきり
H:16n、GF回復意識
火力がほしいので意地AS
環境に一番多いであろう型。
毒とふかしのこぶしが悠長な行動を許さないため、相手のテラスを見切りで見てから動けるのが本当に強い。変化技は毒ダメが入るだけなので押されにくく、不意打ちが安定になりやすいのも強い。威嚇を受けても火力を維持でき、水流と比べて強打は半減されにくいのも強い。格闘打点も毒にならない鋼に弱点をつけて強い。ほとんどの試合で選出したとにかく強い襷枠だった。
オーガポン
特性:ちょすい
性格:いじっぱり
持ち物:いどのめん
テラス:みず
実数値:183(220)-168(100+)-105(4)-×(-)-118(12)-152(172)
技:ツタこんぼう / ウッドホーン / このゆびとまれ / ニードルガード
H:余り
A:テラスツタこんでほとんどのカミを落とせるライン
D:テラス時の特防上昇意識で偶数
S:最速フロル抜き
Aラインは少し前に使ってた個体の流用で意図もあまり覚えてないが、毎回ちゃんと上記の通り落とせていたので困ることはなかった。
悪ラオスを使っていてオーガポンに抜かれているのがめんどくさかったので準速ラオス抜きまでは確定として、すぐ近くに最速フロルがいたのでそれ抜きとしたが、もう2つ伸ばして準速化身ランド抜きまで振ったほうが絶対良かったと思う。とはいえテラスを切れば化身ランドやサーフゴーに強く、もともと水タイプに打点の乏しい構築でもあったため、補完枠として十分な活躍をしてくれた。
また、テラスを切って特防を上げ水単タイプとなることで、コータスやイエアルマにも強くなるため、対トリルにおいても以前より強い選出をすることができた。
キラフロル
特性:どくげしょう
性格:ひかえめ
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:ドラゴン
実数値:190(252)-67(-)-111(4)-169(28+)-118(132)-118(92)
技:パワージェム / ヘドロばくだん / だいちのちから / キラースピン
C:多くの耐久振りツツミをジェムで落とせるライン
HD:チョッキ意識の偶数、Sブーストカミ+眼鏡イーユイの並びに対し、相手が耐久に振って火力を落としているものとして、シャドボ悪波の集中を耐えそうなライン
S:カイリューやドラン、ゴリラあたりを抜きたい、一応ミラー意識で+1
火力は振ったところで落とせないものは落とせないので最低限に抑えている。技範囲が広く削ってしまえば裏のポケモンが刈り取ってくれるので困ることはなかった。
もともとは襷が余ってないからと何となく持たせたチョッキだったが、特防に厚く割くことで特性を警戒して出てくる特殊ポケモンと打ち合えるのが強い。テラス後に裏から出てくるカミには弱点を突かれるが、硬すぎてHPが残っていれば甘えたシャイン選択やフェアテラ不使用を耐えて咎められるのが本当に偉かった。
Bの12振りが中途半端で意図も思い出せなかったので、一応ミラーを意識してSに回した。残念ながらミラーは起きなかったが、上に示したポケモンに抜かれることは少なかったので役立っていたと思いたい。
エナボ→キラスピの変更について、寄稿した記事ではあくびと相性が悪いことを理由にキラスピを不採用としていたが、あくびを挟まずとも相手の先発2体に毒を入れられるのがシンプルに強く、交代せずに毒菱回収もできるため、採用していなかったことを本当に後悔した。トリトドンくらいしかエナボの明確な役割対象はいなかった(ガチグマには強いが打てる状況になることはほとんどない)し、そもそもキラースピンという技自体の性能が高すぎるので、よく検討しておくべきだったと思う。今ではキラースピンの技スぺを用意できることがチョッキフロルの大きな強みだと確信している。
テラスタイプには変更を加えずドラゴンを採用。バレたら弱いのではないかと不安だったが、御三家タイプ+電気への耐性がやはり偉く、結局今期も強力だった。
もともとは2%もなかったドラゴンテラスの採用率が10%弱まで伸びているのを見ると環境に多少なりとも影響を与えられたことを実感できてうれしかったし、再度結果を出せたことでただのびっくりテラスではないということを証明できてよかったと思う。
選出と立ち回り
※斜線左側が先発です。
基本選出
/の中から2匹
選出のおよそ2/3はこれで、そのうちカミラオスが約7割、相手次第でイーユイを選出。
テラスは先発特にフロルに切ることが多く、弱点を消すことで行動保証が得られそうな場合には大体切る。毒テラで詰ませることができそうな相手に対してはラッシャに切ることもある。受け出しは難しいので、こちらの先発に有効打を持つポケモンをあくびで流すかフロルで処理することで、できる限り先発2匹で居座り続けるのが基本。
毒寿司以外の合体寿司に対しては裏カミラオスで選出し、眠らせた上で祟り目と強打で破壊する。
その他多くした選出
/残りの4匹から2匹
カミイーユイ先発が予想されるときにする選出。基本的にテラスツタこんをカミ方向に押す。裏の選び方は基本選出とあまり変わらないが、裏が物理に寄った構築にはラッシャ選出も視野に入れる。
/
トリパに対して多くした選出。バクアや熱風で削って2回目のトリルを防ぐ準備をしつつ、あくびでトリルエースの無償着地を防ぐ。ガチクレセに対してはクレセを眠らせたうえで襷を盾にラオスでガチグマと殴り合う。あくびが入ったポケモンのガチグマ引きに対してウェブタを当てられるとうれしい。
/+残り3匹から1匹
毒菱の通りが悪いときによくした選出。こごかぜ+テラス強打で場を荒らし、裏のイーユイでスイープする。ラッシャは引き先にもなれるし残り2匹で引けない相手には残飯あくび地割れでの詰め性能が非常に高いので、後発に選ぶことが多かった。
/
毒+合体寿司(トドロクツキ入りを想定)にのみしていた選出。相手のツキフロルの先発に対し、カミでツキのテラスを強要しつつこちらのフロルの大地で相手のフロルの処理を狙う。毒菱をキラスピで除去さえしてしまえば裏2匹で合体寿司を倒して勝てる。
重いポケモンや並び
カイナバレル系のスタン …
バレルはイーユイで何とかしたいのに周りがイーユイに強いポケモンばっかだし、カイナは硬すぎるから毒を入れたいのにバレルが毒菱を回収してくるし、キラスピ当てても花粉団子で回復されるしで非常に不利。潔く地割れ連打したほうがまだ勝てる。
クレセ+カイナ
火力を毒で補っている構築なので、ドレパン以外にも回復ソースがあると厳しい。フェアテラを切られるとクレセ自体も厳しい。
結果
TN: Onion_ 最終29位-1978 82勝42負
レンタル
使用される際はハバタクカミとイーユイのA個体値が理想ではないこと、PPを増やしていない技が多数あることにご注意ください。(それで困った場面はありませんでした)
終わりに
1度結果を残して愛着の湧いたこの並びで再度結果を出すことができ、とても嬉しいです。実はメンタルよわよわなのでメインとサブで必ず低いほうを動かすということを毎回していて、今期は8:30頃に両ROMリバ圏チャレまで行って、サブでチャレを落とした後初めて高いほうのROMで対戦しチャレを通して終わったのですが、毎回溶かしたほうを戻すのに時間を浪費しているので、2024年からはさらに上を目指すためにメンタルつよつよなプレイヤーになれたらいいなと思います。
レギュFの考察を全くしていないので来期以降何を使っているのかはまだわかりませんが、何も思いつかなければ毒寿司を擦り続けていることでしょう。もしそうなったら、またこの並びを上位まで連れて行けるように頑張りたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
何かあればこちらまで